2018年5月

「宗教」について           宗教主事 浜崎眞実

 はじめまして、なぜだか三笠幼稚園の「宗教主事」に任命されました。幼稚園の行事を教えていただきましたが、お役に立てるのか不安です。カトリック司祭を20年以上やっているので、宗教者として関わるようにとのことでしょうが、どのように関わるといいのでしょうか。とりあえず、一年間よろしくお願いします。

 宗教についてはいろいろな立場や考え方があります。幼児教育の世界では、もしかすると「情操教育」の一環として位置づけられているのかもしれません。道徳や心の領域と捉えている人も多いようです。日本社会では宗教を正面から否定する人は少数でも、多くの人は怪しいと思い距離をとっているのが現状ではないでしょうか。学校現場では「道徳」が教科として扱われ教科書が用いられ評価の対象になることに対して人権の観点から問題視されてもいます。そのようなときに、従順で素直な心を育むのが宗教の役割だとは思えないのです。

 私は「宗教とは、幻想に対する批判的態度」ということばを大切にしています。人はそれぞれに大切にしていることやこだわりがあります。信念とか価値観とも呼ばれたりします。それは尊重されるべきものです。しかし自己中心で視野の狭いなかで生きている人間にとって、そういったものを絶対とすることは危険でもあります。信仰と思い込みや幻想とは隣り合っていると思うからです。

 

2018年9月28日