2022年11月25日

2022年11月25日

三笠幼稚園

クリスマスの平和によってわたしたちが照らされ、希望を新たに新年を迎えることができますように。
今年はサッカーのワールドカップが開催されています。20年前、日韓ワールドカップのときに私は小学生で地元は日本代表のベースキャンプ地として盛り上がりました。代表選手たちを間近にしたときの感動と応援に燃えたことが私の記憶にあります。サッカーには蹴るサッカーと繋ぐサッカーがあるといっとき言われていたように、選手それぞれの個人技やチームワークがないと成り立たない細かいパス回しに惹きつけられます。イレブンがお互いの意図を汲み取りながらチーム全体として連動し、さらに長所を生かし合うことで生まれてくる新たな強み、応援を含め一丸となる大きな力を感じます。
さて、毎年世界中でたくさんの方がクリスマスをお祝いします。イエスさまがわたしたちの間に来て下さったことを深めたときに見いだす様々な意味。そこには、内的な平和と照々たる喜びがあります。神さまがわたしたちを愛で包んでくださり、イエスさまが人として来られ一緒に歩んでくださる素晴らしさがあるからと思います。幼子として救い主がお生まれになりました。いのちは誰かと繋がっていなくては生きていくことが出来ず、神さまとの繋がりを新たにしてくださるイエスさまがわたしたちの間に住まわれます。ここには常に希望があるのです。
わたしたちは毎日を過ごしている中で期待を膨らませながらも裏切られたと思うようなことに向き合わされます。身近なことから、終息に至らない感染症、先行き不安、国と国の争い…。それらは関係を切り離していく動きです。でも、わたしたちには希望があります。神は我々と共におられる方として来られたイエスさまが繋いでくださるのは、父である神さまの御心。すべての人は神さまにとって大切な存在であるということをイエスさまが輝かせてくださいます。そして、十字架と復活により神さまの永遠にわたしたちを繋いでくださったのです。
イエスさまのことをよく知らなくとも喜ばしく思うのは、平和のおとずれと福音的な思いやりが広がるこの時季にあってのことと思います。たくさんの人たちが体験するワクワク感はイエスさまからの特別なプレゼントかもしれません。期待とは異なり、希望は常に神さまから与えられているのです。わたしたちがいただいている大切なことを思い起こしながら、よいクリスマスと新年になるように過ごしたいと思います。

祖父江優太 神父

2022年12月2日